歯周病と全身疾患の関連について③
皆さんこんにちは!副院長の渕澤 一徳です。
今回のテーマは、歯周病と全身疾患の関連について第3弾です!
今回は「歯周病と骨粗鬆症」
- 歯周病と骨粗鬆症
骨粗鬆症は、全身の骨強度が低下し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気で、日本では推定約1.000万人以上いると言われています。そして、その約90%が女性です。
骨粗鬆症の中でも閉経後骨粗鬆症は、閉経による卵巣機能の低下により、骨代謝にかかわるホルモンのエストロゲン分泌の低下により発症します。
エストロゲンの分泌が少なくなると、全身の骨がもろくなるとともに、
歯を支える歯槽骨ももろくなります。また、歯周ポケット内では炎症を
引き起こす物質が作られ、歯周炎の進行が加速されると考えられています。
多くの研究で、骨粗鬆症と歯の喪失とは関連性があると報告されています。
したがって、閉経後の女性は、たとえ歯周炎がなくても、エストロゲンの
減少により、歯周病にかかりやすく、広がりやすい状態にあると言えます。
また、骨粗鬆症の薬としてよく用いられるビスフォスフォネート製剤
(BP系薬剤)というのがあり、これを服用や注射している方が抜歯などをした場合、
周囲の骨が壊死するなどのトラブルが報告されています。歯周病でぐらぐらしているから自分で抜く、
などということは絶対に行わないようにしてください。