口呼吸のリスクと対策
みなさん、こんにちは!!
今回はお口の中だけではなく、全身の健康を脅かす口呼吸について説明させていただきます。
皆さんは口で呼吸していませんか?鼻で呼吸できていますか?
お鼻で呼吸するよりも口で呼吸したほうが空気を一度にたくさん取り込めるので、鼻炎や小さい頃の癖で口呼吸する習慣がついてしまうと、鼻呼吸よりも口呼吸が中心になってしまいます。
以下の項目で、一つでも当てはまるものがあれば、口呼吸になっている可能性があります。
まずは、セルフチェックしてみましょう!!
☑︎気が付くといつも口が開いている
☑︎鼻が詰まりやすい
☑︎口が乾きやすい
☑︎口を閉じると苦しく感じる
☑︎風邪をひきやすい
☑︎朝起きた時喉が痛い
☑︎口臭が気になる
☑︎無意識のうちに口がぽかーんとあいている
☑︎口内炎ができやすい
☑︎歯並びが悪い(出っ歯)
☑︎ご飯を食べる時クチャクチャと音を立てる
☑︎唇がカサカサに乾燥する
☑︎朝起きた時、のどが痛い
☑︎唇を閉じると、顎の先に梅干しのようなシワができる
☑︎早食い
☑︎いびきをかく
実は、日本人の半数以上が口呼吸をしているそうなのです。
小学生以下では、その7〜8割が口呼吸とも言われその結果歯並びが悪くなってしまうお子さんが増えています。
鼻呼吸と口呼吸の、それぞれで行う呼吸の違いをご紹介します。
①鼻呼吸
鼻から息を吸うと繊毛と呼ばれる毛や鼻の粘膜がフィルターの役割を果たし、これらのフィルターは空気中の細菌やウイルス、異物のなどのゴミを除去してくれます。また冬は冷たく乾いた空気が肺に直接入らないよう、鼻から入った空気を温め、湿度を与えることもできます。つまり鼻呼吸は、鼻から入った空気を清浄する役割と加湿することができます。
②口呼吸
口は本来、呼吸するところではなく、消化系に分類されます。
口で吸った空気は、そのまま気管から肺へと移動します。そのまま直に体内へはいるので、空気中のゴミやウィルスは除去されず、さらに加湿も行わないため、乾燥した空気が喉へと入ります。
①風邪をひきやすい
鼻呼吸では、空気が鼻を通過する間に、鼻毛や粘膜によってホコリやウィルスなどが取り除かれ、適度な温度や湿度を与えられ肺に運ばれるため、肺への負担が少なく酸素を取り入れることができます。しかし、口呼吸だと鼻呼吸のような空気の浄化が行われずに、喉にホコリやウィルスなどが付着し、扁桃が常に腫れている状態になり、
風邪をひきやすく、免疫力も低下してしまいます。
②口臭の原因になる
口で呼吸をするため、お口の中が乾燥してしまい、唾液が出にくい状態になります。
唾液の分泌量が減ると、お口の中がネバネバし、口臭やむし歯、歯周病のリスクがあがり、口臭の原因にもなります。
③睡眠の質がさがる
口を開けたまま寝ると、舌が喉に落ちて気道を塞いでしまい、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしやすくなります。
また、喉が圧迫されているので、いびきをかきやすくしてしまいます。その結果
質の良い睡眠がとることができません、日中、ボーっとしてしまったり集中力低下やお子さんであれば、学習能力。運動能力に影響がでてしまいます。
<口呼吸の改善方法>
口呼吸は、お口のだけでなく全身の健康を脅かします。口呼吸を改善するための方法をご紹介します。
①鼻の通りが正常かどうか医科に相談
口呼吸の原因が、鼻炎や花粉症などアレルギー症状による鼻づまりなどで物理的に鼻呼吸が不可能な場合あります。
その場合は、
耳鼻科の先生に相談し、適切な処置を受けて、鼻づまりの改善をまずは行うことを推奨します。またお子さんの場合は上顎が小さくそれに伴い鼻周りの骨格も小さくて呼吸がしずらい場合もあります。成長のピーク前のお子さんであれば、矯正治療で改善する場合もありますので、ご相談くだいさい。
②鼻呼吸ができるように筋肉を鍛える
気をつけていても、日常的に口が開いてしまう方は、口を閉じるための筋力が不足しているケースがほとんどです。
その場合は「あいうべん体操」が簡単で効果も高いのでご紹介します。
「あ」「い」「う」「べ」と声に出して行うお口周りの体操です。
まず、「あー」と思い切り口を開きます。
次に「いー」と口を横に開きます。
そして「うー」で口をすぼめます。
最後に「べー」で舌を思いっきり前に出します。
最後の「べー」で舌の普段使わない筋肉を鍛えることができます。
「あ〜い〜う〜ベ〜」で1セットです。これを一日30回おこないます。
「あいうべ体操」は呼吸だけでなく、歯並びを良くするためのお口周り全体の筋肉をつけることができます。
「あいうべ体操」以外にも、お口周りを鍛える体操はいくつかあるので、口呼吸を改善したい方は歯科医院に相談してみてください。
口で呼吸をするのは自然なことだと思っている方も多いかもしれません。しかし、口呼吸が習慣になってしまうと身体に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。まずは、できるだけ鼻で呼吸することを心がけてください。それでも難しい方は、歯科医院などに相談してみることをおすすめします!!