フレイル予防のための栄養①
皆さん、こんにちは!
八戸総合歯科・矯正歯科の歯科医師の坂本です。
今回はフレイル予防のための栄養についてお話したいと思います。
最近メディアなどで、「フレイル」や「サルコペニア」などの言葉を、よく耳にすると思います。
フレイルとはヒトの老化の過程における、「健康」と「要介護状態」の中間であり、「健康障害につながる心身の脆弱な状態であるとともに、ストレスに対する予備力が低下した状態である」と定義されています。
ひとたびフレイルに陥ると、日常生活動作が障害され、高齢者は要介護のリスクが高い状態になりやすいと言われています。
健康な状態からフレイルに陥らないことは重要ですが、フレイルという状態は可逆的であることが知られており、健康な状態に戻ることが可能です。一方でひとたび要介護状態になると、健康な状態はおろか、フレイル状態にすら回復が難しくなります。これが最近フレイル予防と早期発見、早期介入が重要だと言われる所以です。
一方、「サルコペニア」とは、加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋などの全身の「筋力低下が起こること」を指します。
フレイルには「身体的フレイル」「心理的・認知的フレイル」「社会的フレイル」で構成されます。
このうち身体的フレイルは加齢による骨格筋の減少や食欲不振による慢性的な低栄養が原因となることが知られています。そしてこのフレイルによる筋力低下や低栄養には、口腔の機能が大きくかかわります。
口腔機能が低下すると、食物の摂取量が低下することで低栄養となり、体重の減少を招きます。体重減少はサルコペニアの原因となり、疲れやすさや筋力の低下から、身体機能の低下を招き、さらには閉じこもりなどの社会的フレイル、認知機能の低下をやうつなどの心理的・認知的フレイルにもつながります。サルコペニアに陥ると、基礎代謝が低下し、活動量の低下と相まって、消費エネルギー量を低下させることから食欲不振を招き、栄養摂取量の低下を示します。このような悪循環は「フレイルサイクル」と呼ばれ、口腔機能の低下もその1つと考えられています。
フレイルサイクルに陥らないようにするため、栄養は重要です。
痩せていることは健康ではありません、詳しい内容は今後紹介していく予定です
八戸総合歯科・矯正歯科ではオーソモレキュラーなども行っています。
体重減少、栄養や食事に関しての困りごとなど、何か心配ごと相談ごとがございましたら、
一度ご相談ください。
(参考文献:歯科と栄養が出会うとき 著 菊谷武・尾関麻衣子 医歯薬出版)